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大人が読んでもおもしろい!理論社本 その3 『恋と股間』他

DTワールド全開!「よりみちパン!セ」


空犬(出版編集・吉っ読)


  • 『正しい保健体育』
  • 『男子のための人生のルール』
  • 『ひとはみな、ハダカになる。』
  • 『童貞の教室』
  • 『男子のための恋愛検定』
  • 『恋と股間』

テーマと書き手の組み合わせの妙、中学生相手だからって一切のおもねりも手抜きもない中身、斬新でかっこいいデザインと造本……「よりみちパン!セ」のすばらしさをあげようと思えばいくらでもあげられるのだけれど、本稿でとくに強調したいのは、この叢書がいいアニキ&いいオヤヂたちによる「男子の教科書」的な本の宝庫である、ということです。


冒頭のリスト、六点をあらためて見てください。書き手は順に、みうらじゅん、玉袋筋太郎、バクシーシ山下、松江哲明、伏見憲明、杉作J太郎の各氏。いやはや、これ、児童書の王道、数々の名作を刊行してきた理論社のラインナップですよ。ひと昔前の同社の企画会議に、こんなラインナップが提出されたとしたら……想像するだけで楽しいですよね。


みうらじゅんさんや、伏見憲明さんはまあ、ありかな、という気もするけど、玉袋とか、バクシーシとか、J太郎とか、字面からすごすぎるし、プロパーな児童書の世界の人、知らないって(笑)。なにしろAV監督が混じっていますからね。しかも、書名が、ハダカに童貞に股間かよ、って(笑)。児童書に品や格を強く求めるタイプの人なら卒倒しそうな本たちですよ、これ。


ただ、中身がフマヂメかっていうと、これがまったくそんなことなくて、むしろ直球過ぎるぐらいにマヂメで熱い本なんですよ。なかでも、個人的におすすめしたいのは、『男子のための人生のルール』。浅草キッド、著述関係では、相方の水道橋博士の幅広い活躍が知られていますが、筋太郎氏も負けじとがんばっています。全編にいいアニキオーラが満ちた、熱い一冊で、頭の良さを感じさせる博士の文章とはまた違った「漢(おとこ)」の魅力に満ちています。


もう一冊は、『恋と股間』。著者名とタイトルがすでに出来すぎかつおもしろすぎ、もう読まなくてもいいんじゃないか、という気にさせられる、という意味では、マーケティング的には失敗しているのかもしれませんが、って、うわ、何書いてんだ、いや、そんなことありません! ぜひ読んでください! 十四歳相手に、この語り口、このマヂメさ、この熱さ……「元」含め、全男子感涙必至の一冊ですよ。


っていうか、男子は先の六点、全部読んでください。これ、男子にとっては、人生の宿題みたいなものですから。あっ、もちろん、男子という原始的な生き物の生態を知るうえで非常にためになる本たちですから、女子のみなさんにも強くおすすめしておきます。


文中で紹介した理論社の本:



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[ 2010/12/07 19:00 ] ブックンロール2010 | TB(0) | CM(0)

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