ルーエ花本です。 新潮新書「人生の鍛練 小林秀雄の言葉」がおもしろかった。 小林秀雄は、いいこといっぱい言ってますね。 どこをとってもちょっとした座右の銘になってしまう 名言録っぽい作りで年代ごとに著作から、美味しい部分を抜き出してる。 その編集がどことなくサブカル心をくすぐる。 なんか妙なおもしろさが滲み出てる気がするんです。 小林秀雄はかなりのマイブーマーであったことがうかがえます。 猛烈にモーツァルトにはまったり、ランボーだったり、 壺だよ壺って言い出したり、ゴッホに萌えまくったり。 それでも表現をとおして人間を見つめる姿勢は一貫してます。 その集大成が晩年の大著「本居宣長」に結実したってわけですね。 最もグッきたのは、この名言。 ↓ 「忍耐力のない愛などというものを私は考えることが出来ませぬ」
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ルーエ花本です。 桜がいよいよ咲いてますね。 気分がヒラヒラしてきます。 そんな折も折、 一風変わった桜を観てきました。 桜の写真のスライド上映会です。 大森克己さんの写真集「Cherryblossoms」(リトルモア)の オリジナルフィルムを壁面に投射する催しでした。 気になる展示をよくしていたので、 一度行きたいと思っていた「リトルモア地下」に 初めて足を踏み入れることができました。 「リトルモア地下」は、出版社リトルモアさんが 運営しているギャラリースペースです。 普通に会社の地下にあるってのがオツですよね。 宵の口に上映はおもむろにはじまり、 淡々と桜が壁面を彩り、 ゆっくり時間が過ぎてゆきます。 BGMは波の音。 意識がふやけてしまう感じで、 上映がおわるとちょっとため息がもれました。 贅沢な無常感がそこにあるのですね。 急遽大森さんのトークが催されて、 貴重な話をきけました。 「ベリースペシャルラブ」が出た頃から すごい写真家だ!と憧れていたので感激でした。 それにつけても久しぶりに原宿行ったな~
ルーエ花本です。 来る5月6日(火)、ゴールデンウィークの最終日。 ブックス・ルーエ二階特設会場にて、 辛酸なめ子さんのサイン会を催す運びとなりました。 詳細はこちらで。 ↓ http://www.books-ruhe.co.jp/recommends/2008/03/joshinokuniha.htm河出書房さんの「女子の国はいつも内戦」の出版を記念して辛酸さんをお迎えします。 「14歳の世渡り術」というヤングアダルトのレーベルからの新刊です。 中学生女子に向けて辛酸さんが女子としてのサバイバル術、処世術を説いた本ですが、 非中学生女子のぼくにも大いに参考になりました。 いや、参考というか女子の人間関係の奥深さに戦慄し、若干恐怖しました。 とはいえ相変わらずのヒネリの利いた人間観察が冴えまくっていておもしろいです。 辛酸さんとは、かつて「LOVE書店」の企画でカバー折りを伝授したという 因縁浅からぬ関係なので気合入ってます。 皆さんお誘いあわせのうえ、ご参加お待ちしておりま~す。
ルーエ花本です。 アート雑誌のツートップを決めましょう。 ぼくは決めました。 「美術手帖」と「芸術新潮」です。 すんなり決まります。 2誌共に決定力高いです。 スーパーサブ的な位置に「プリンツ21」です。 ぼくは雑誌に何を求めるかとすれば、 ずばり「目の保養」になるのかもしれないと思ったりします。 ずらっと活字が並ぶのは、 雑誌の快楽原則としてはイマイチです。 「目の保養」と言えばこんなドンピシャな本が出ました。 ↓ http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032042100&Action_id=121&Sza_id=A0「回転テーブルはむつかしい。」メディアファクトリー 蒼井優ちゃんのフォトブックです。 ぼくが蒼井優ちゃんのどこが好きかって「にのうで」が好きですから。 それはさておき、 「美術手帖」は、今月号の「現代美術最新用語辞典特集」を組むことからも わかるとおり「現代美術」、先鋭化された芸術を紹介する雑誌です。 ちなみに来月号はリニューアルで「会田誠特集」だのでこ踊りします。 に対して「芸術新潮」は広い意味での芸術一般を扱ってます。 当然かぶる部分もありましょう。 そんな芸術新潮の特集は評判が良いと再編集、増補して 書籍化されることがままあります。 その受け皿が「とんぼの本」。 ディック・ブルーナ出ましたよね。 でそのパターンの新刊がこれ。 ↓ http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000032011117&Action_id=121&Sza_id=G1「異能の画家 伊藤若冲」新潮社 異様に前置きが長くなってしまいましたが、 ここから本題。 この本がとても良かった! 伊藤若冲については、、、 ざっくばらんに江戸時代の絵師です。 去年外国のプライスというコレクターが 作品をかなり提供して上野で派手に展覧したのを覚えてませんか? 「ブルータス」が特集した号は売れましたよね、あれ。 あの白象が升目描きされた絵。 江戸のデジタルアートだーってうたってました、たしか。 若冲は異端の画家といわれがちです。 しかし「異端」はどうも似つかわしくないと思うんです。 そういうガラではないない。 どの作品もどこか「ファニー」で愛嬌たっぷりですよ。 おうちがお金持ちで苦労知らずだったり、 パトロンに恵まれまくってたり、 することもその大きな要因なのでしょう。 「伏見人形図」を見てください、キュンとしますから。 有名な鶏の絵も好きでいっぱい飼ってたそうな。 そんな若冲さんの作品と生涯がまるわかりで 森村泰昌の解説つきの美味しい一冊です。 近日発売するはずの別冊太陽「河鍋暁斎」も待ち遠しい。
空犬です。しばらく前のことになりますが、本の雑誌の杉江さんにお目にかかる機会がありました。 ちょっとした用事があってこちらからお願いしてお会いしたのですが、30分ほどお時間をいただいて用件を済ませて……のつもりが、本の話、書店の話を始めると止まらなくて、神保町の喫茶店で、1時間以上にわたって話し込んでしまいました!
業界の有名人と自分を並べるのもなんですが、同じ出版社に属する身で、しかも、あちらは千葉会に、こちらは吉っ読にと、書店員の集まりにもどっぷり関わる身、さらに年齢も近いことまでわかり、なんだか初対面とは思えない感じでした。 さて、杉江さんとの話で、個人的にいちばんうれしかったのが、書店、それも、80年代後半から90年代にかけて元気だった書店に関する話ができたこと。リブロ池袋店や、渋谷のパルコブックセンター、六本木の青山ブックセンター、池袋の芳林堂書店……今はなくなってしまったり、様子が変わってしまったりしてしまったこれらの書店が、あの頃、どれだけ輝いていたか、本好きにとってどれだけ特別な場所であったか。世代や関心が近いと、店名や固有名詞を、相手が知っているかどうかを気にせずに口にできるのがまたうれしいところ。もう、この1テーマだけで、いくらでも話ができそうな感じでした。 この話の流れで、杉江さんに教えていただいたのが、WEB本の雑誌の連載、リブロ池袋本店の矢部潤子さんによる「めくるめくめくーるな日々」。ずいぶん前に読んだことはあったのですが、スリップとかしおりとかの話だったので、あんまり印象に残らなかったようなのです。最近、その連載の特別編「坂の上のパルコ」として、上に書いたような、あの時代のリブロ/PBCの話が語られているというのです。これは読まないわけにはいきません。 で、早速チェック。いやはや、これはおもしろい! これを見逃していたとは不覚です。とくに、「第1回:「渋谷の栄光は『バカドリル』とともに」は、吉祥寺と吉祥寺の書店が好きな人、吉祥寺の書店員、吉祥寺書店に出入りしている関係者、とにかく、そのあたりの人たちは全員必読でしょう。というのも、この回、吉祥寺の当時の書店事情にふれられているのです。リブロと言えば、やはり当時は池袋店のすごさが突出していたと思うのですが、吉祥寺店と吉祥寺の客層にふれたこんな証言が出てきます。 《矢部 確かに吉祥寺店には、すごく濃いものがあった。 藤本 当時の吉祥寺店も売れ行きベスト10にいわゆる世間のベストセラーが入らなかった。あれは吉祥寺という街のお客さんの持っている指向性の表れですよね。》 リブロ吉祥寺店がいったいどんな感じだったのか、もっとくわしく知りたくなりますよね。さらに。それなりに吉祥寺書店事情を知っているつもりのわたくしも、これには驚きました。 《藤本 えっ、ユザワヤのビルって、昔、なんのテナントもない、幽霊ビルじゃなかったですか? 矢部 そうそうあのビルが、幽霊ビルだったとき、上の方に本屋だけあったんだよ。 藤本 えっ?! 矢部 ガランとした店内をエスカレータだけが動いていて、それで何もないフロアーを上がっていくと突然一角に本屋があった。そこは結構、人がいたんだよね。 藤本 忽然と本屋があるのは怖いですね。いかにも吉祥寺らしいと言うか…その吉祥寺から矢部さんは渋谷店のオープンに合わせて異動になるんですよね。》 ユザワヤの上に書店? しかも幽霊ビル時代に? いやはや、これは初耳です。こんな話、今の吉っ読メンバーも誰も知らないのでは? この件だけでも、くわしく調査したいぐらいです。 とまあ、こんな感じで、書店好きにはたまらない話が次から次へと飛び出しています。とにかく、めっぽうおもしろい。書店史に、あの時代に関心のある人は全員必読です。書店関連資料、80~90年代文化関連資料としても第一級のものになること必至でしょうから、ぜひ書籍にして残してほしいですね。 それにしても、こういう書店文化を創ってきた方々の話を聞けるなんて、ほんと、とてもいい仕事ですよね。杉江さんは、この件について、ごく控えめにこんなふうに話してくれました。 《ほとんど個人の趣味…みたいなもんなんですけど、この場にいる人間として、絶対リブロとパルコと青山と芳林堂の話は世の中に残しておかなければならないと勝手に思い込んで、矢部さんや田口さんに飛び込んでいっています。》 すみません、無断引用です。どうですか、この熱意。同じ出版社の人間として、同じ書店好きとして、ほんと頭が下がります。こういう人の熱意があるからこそ、我々は、↓こんな本のかたちで、当時の雰囲気を忘れずにいることが、また、新たに知ることができるんですよね。  吉祥寺の書店の歴史や現在の書店事情を、きちんと調べて、なんらかのかたちで残していく、そんなことを吉っ読でできればなあ……そんな夢のまた夢みたいことを考えてしまうほど、杉江さんとのお話、それに、矢部さんの連載には強い感銘を受けてしまった次第です。杉江さん、そのせつはありがとうございました。今度は酒でも飲みながら、書店談義、やりましょう!
ベレ出版が出している書店向けの通信、「ベレベレ通信」。ベレ出版は語学書中心の版元さんですが、この通信の内容は、自社本の新刊語学書案内の範疇を大いに逸脱していて、書店の棚作りや定番の品揃えなど仕事に直結の役立ち情報から、書店川柳など息抜きまで、実にバラエティに富んだ内容で、語学書の担当者でなくても楽しめそうな中身になっています。ぼくのように書店に出入りする身には参考になる情報も多く、毎号チェックしています。 さて、その「ベレベレ通信」、今月3月号は、書店好きには気になるタイトルです。「書店さん発フリーペーパーは『家で読むPOP』です…の巻」。
紀伊國屋書店本町店で発行している『文芸通信』(『文芸と文庫通信』が正式名だとか)が紹介されています。同店の女性スタッフ2人によるフリーペーパーで、A3サイズの4つ折、片面カラー片面白黒という仕様。正式名にある通り、文芸書と文庫のおすすめ本の紹介が中心の内容とのこと。ベレベレ通信に引用された画像では細部はわかりませんが、デザインにも工夫がこらされているようで、なんだかとても楽しそうな紙面です。 全国チェーンのお店でも、こういう手作り感あふれる独自の情報発信って可能なんですね。実物、見てみたいなあ。空犬通信のほうにも何度か書きましたが、「うーりん新聞」がなくなってしまって以来、書店発のフリペに出会う機会がなく、さびしい思いをしていただけにとっても気になります。Webを見ていたら、こんなところにも、カラー写真で紹介されているのを発見しましたが、残念ながらこちらも写真が小さくて、よく見えない……。うー、みたい、本物が……。 さて、書店発フリペといえば、我らが吉祥寺にもありますので、紹介しておきます。吉っ読参加3店のうち、BOOKSルーエでは、「ルーエの伝言」をほぼ月刊で、弘栄堂書店では「月刊弘栄堂書店」を月刊で発行しています。「ルーエの伝言」は文庫サイズで8頁、「月刊弘栄堂書店」はA5判でページ。どちらも一部ゲストをのぞいて書き手はお店のスタッフ。店頭で無料配布していますから、お店に来られた方は探してみてください。店内で見あたらない、お店に行けないけど読んでみたい、バックナンバーがあれば読みたい……という方は、「ルーエの伝言」についてはBOOKSルーエ花本さんまで、「月刊弘栄堂書店」については弘栄堂書店里見さんまでご一報を。  ↑「ルーエの伝言」「月刊弘栄堂書店」、今日時点での最新号です。
ルーエ花本です。 すごくひさしぶりに本を読んで泣きました。 とても泣けるような本だとおもわず読んだので びっくり仰天でした。 これこれ。 ↓ http://www.e-hon.ne.jp/bec/SA/Detail?refShinCode=0100000000000031633527&Action_id=121&Sza_id=B0「JR全線全駅下車の旅 究極の鉄道人生 日本縦断駅めぐり」 横見浩彦 「鉄子の旅」でおなじみのあのおじさんの本です。 タイトル通りの旅の記録なのですが、 壮絶なんです、そこそこに。 旅に向かない秋冬シーズンはバイトに精を出し、 あたたかくなると辞めて貯めたお金で全駅降りつぶしにくりだす。 かなり特殊な生活だ。 全線乗りつぶしを達成して虚脱していた時、 ある駅で時間があり何気に駅の略図を描いたことから 突如JRの全ての駅の略図を描きたいと非鉄には意味不明な 情熱が芽生え、猛然と降りつぶしをはじめる。 これがどんなに大変かはちょっと読んでみてください。 辺鄙なところでは涙ぐましい工夫で効率良くまわれるように綿密な計画を立てるのです。 大雨でダイヤが乱れて悲惨なことになったりもしますが。 そして都心の駅も大変。木造駅舎を愛する著者にはつらいし、 略図描きもつらい。 新幹線専用の駅も無駄に金かかって大変。 当然超貧乏旅行で、青春18を巧みに使用してまわる。 宿は基本、駅寝、ときに夜行列車内、まれにサウナ。 風邪ひいたり、雨に降られて無人の待合に入ったらウンコがあったり 電子手帳失くしたり、受難多し。 で、どこが泣けるかって、3年越しくらいで、 達成が迫るとあきれていた友人たちが各所に 働きかけてテレビの取材が殺到して時の人になり、 祝福ムードを盛り上げいくところ。 書いててまた泣けてきた。 で、すごいのが最後に乗る電車のヘッドマークを 特注で製作して「横見君全駅下車達成おめでとう号」にしてしまうのだ! 最後の駅では花束を持つ地元の女の子がいて さらにいそがしいから来れないと言っていた友人たちが 全員勢揃いしている。 異様に感動した、ぼくがね。横見さんは呆然とする。 達成感のあとには、またも虚脱感をあらわにした末に そうだ!私鉄も地下鉄も全駅降りてみよう!! と決心する。 恐るべき鉄。
空犬です。昨日は今年2回目、3月例会でした。 今回のテーマは、ずばり、次回のフェアをどうするか、です。フェアのテーマ、名称、時期、選書……次回フェアの骨格がおおむねかたまりました。詳細は、時期がもう少し近づいてから、またこのブログで告知したいと思います。時期は初夏のころ、大手文庫3社の夏文庫に先駆けて、店頭展開することになると思います。昨年の「ナツヨミ文庫カーニバル」に負けないものを目指して鋭意準備中ですので、どうかご期待ください。 そして、吉っ読の文庫フェアと言えば「三冠王」。次のフェアで第2の三冠王が生まれるかどうか……その点も注目ですね。フェアをする側の我々にとっても、大きな楽しみの1つです。
空犬です。書店好きとしては、やはり書店でのフェア、それも版元主導のものより書店独自のフェアって気になります。ふだんからそうなんですが、いまちょうど、吉っ読の次のフェアをどうするか、なあんてことを考えていたりするものですから、書店に行くと、どんなフェアをやっているかが、いつも以上によけいに気になってしかたありません。 最近(といっても、ちょっと時間がたっちゃって、1月のこと)見かけたので印象に残ったのは、「出身大学別フェア」と「祝成人、1988年生まれの本」の2つ(そんなのめずらしくないよ、うちでもやってるよ、などと思われる書店関係の方も多いかもしれませんが、まあ、そこは素人の印象なのでご勘弁を)。
「出身大学」のほうは、東大、早稲田、慶応と、有名+一流どころがずらり。おもしろい試みではありますが、書店店頭にまで学歴主義を持ち出さなくても、という気もちょっとします。おもしろい本の書き手がどんな学歴かだなんて関係ないですもんね。清張のように小学校卒、なんて人もいるぐらいだし。 後者のほうが書店フェア的にはおもしろいですね。このご時世に20年も生き残っているなんてすごい! 20年選手の本ってだけで気になるではありませんか。フェア台の商品はメモする時間がなくて、実際に並んでいた商品はわからないのですが、後で調べてみたら、88年生まれの本、こんなリストが見つかりました。 「1988年のベストセラー」。千葉県の 横芝光町立図書館が作成したものです。リストを引用します。 - 1 川津祐介『こんなにヤセていいかしら』(青春出版社)
- 2 村上春樹『ノルウェイの森 上』(講談社)
- 2 村上春樹『ノルウェイの森 下』(講談社)
- 3 シドニィ・シェルダン『ゲームの達人 上』(アカデミー出版)
- 3 シドニィ・シェルダン『ゲームの達人 下』(アカデミー出版)
- 4 池田大作『私の人間学 上』(読売新聞社)
- 4 池田大作『私の人間学 下』(読売新聞社)
- 5 石原まき子『裕さん、抱きしめたい』(主婦と生活社)
- 6 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス 上』(講談社)
- 6 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス 下』(講談社)
- 7 金子信雄『金子信雄の楽しい夕食』(実業之日本社)
- 8 品川嘉也『頭が突然鋭くなる右脳刺激法』(青春出版社)
- 9 桂三枝『あなたは3日間で巨人軍と別れられる』(青春出版社)
- 10 西村京太郎『十津川警部の挑戦 上』(実業之日本社)
- 10 西村京太郎『十津川警部の挑戦 下』(実業之日本社)
- 11 江川卓『たかが江川されど江川』(新潮社)
- 12 赤川次郎『三毛猫ホームズと愛の花束』(光文社)
- 13 赤川次郎『三毛猫ホームズの騒霊騒動』(光文社)
- 14 胡桃沢耕史『翔んでる警視正1』(大陸書房)
- 14 胡桃沢耕史『翔んでる警視正2』(大陸書房)
- 15 シドニィ・シェルダン『明日があるなら』(アカデミー出版)
- 16 M.ピーターセン『日本人の英語』(岩波書店)
- 17 よしもとばなな『キッチン』(福武書店)
- 18 俵万智『とれたての短歌です。』(野末陳平
- 19 西村京太郎『L特急たざわ殺人事件』(実業之日本社)
- 20 P.チェスターフィールド『わが息子よ、君はどう生きるか』(三笠書房)
なんか、思わず遠い目になってしまいそうなリストです。それもそのはず、1988年……わたくし空犬が大学生のころですよ。出版・書店業界的には、このリストにも登場している春樹・ばなな旋風が吹き荒れたころであり、『少年ジャンプ』の発行部数が500万の大台に乗る前夜であり……そんな時代でしたねえ。ちなみに出版のデータ的なことにふれるならば、1988年は、新刊点数は約38,000点(これは2006年の約8万点の半分ほどの数字です)、書籍+雑誌の実売は金額ベースで前年比+3.7%、そんな年でした。 ちなみに、わたくし、今もそうですが、当時は今以上にベストセラーなんてけっ、って感じ、このような本たちに思いっきり背を向けた読書人生を生きていましたから、80年代後半をリアルタイムで生きながら、春樹もばななも実際に読んだのはずっと後になってからで、このリスト、当時は1冊も読んでませんでした。そんな空犬の、1988年の個人的な1冊はではなんだったかというと、ちゃんと調べたわけではないのであやふやですが、おそらく新潮文庫版『ガープの世界』上下巻だったのではないかと、手元の本の表紙を眺めながらなつかしく思い出したりしているのです。 
最近よくものにつまずく荘司です。 今日は上司に、「荘司君はものにつまずいて、つまずいた先にあるものに 刺さって死んじゃうんじゃないの?(笑)」と言われました…。 これからは注意深く行動するようにします。 さて、実は私、先月末日をもって弘栄堂書店を退職いたしました。 大学の4年間、せっせと働いてきただけに、もうあの青いエプロンを着て レジに立って接客できないかと思うと非常にさびしいものがあります。 本当、弘栄堂では色々と経験をさせてもらいました。 中でも、やはり荒木店長や一昨年お亡くなりになりました岸田副店長と一緒に 働くことができたのは良かったと思っています。 あと、吉っ読の結成にも携わることができ、花本会長や空犬さん、ルーエの方々、 リブロの方々と一緒にお仕事できたことも自分にとって非常にいい経験ができたと思っています。 4年間の思い出については明日発行されます『月刊弘栄堂書店 4月号』に書きましたので よろしければご覧ください。(ちなみに「今月の遅番荘司」も明日の4月号をもって 終わります。毎月、拙い文章をご覧いただきまして本当にありがとうございました。) というわけで、弘栄堂を去ると同時に吉っ読も去ることになりましたが、 これからも吉っ読をどうぞよろしくお願いいたします!
ちなみに吉っ読は現在、水面下で着々と次のフェアーに向かって動き始めていますので こうご期待!
ルーエ花本です。 「編集会議」 このところにわかに毎月チェックする雑誌の一つになってました。 当たり前ですけど本の情報へのアプローチが 「ダヴィンチ」とはまるで違う。 (どっちが良いというわけではないですよ) 編集者目線で本に迫る。 ダヴィンチはもちろん読者目線。 異論はいっぱいあるでしょうが、 「本の雑誌」はけっこう「書店員目線」だったりしますが、 もっと特化して「書店員会議」みたいな雑誌があったら 是非一度なんらかの形で参画してみたいです。 長くてあんまり意味のない前置きでしたが、 いま書店に並んでいる「編集会議」をチェックしてください。 乙一さんの特集で荒木飛呂彦のメッセージがあったりします。 そして! 書店員さんの編集術的なコーナーに リブロ吉祥寺店の筒井さんが登場しております。 我らが副会長、いき届いた仕事してますな~ 「ショート・ソング」も紹介してあり、 「吉っ読」にもふれられております。 印刷製本された上での活字で「吉っ読」の名を見かけるのは感激です。 そんなこんなの「編集会議」 一家に一冊いかがですか?
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