空犬です。すっかり紹介が遅くなってしまいましたが、『本の雑誌』2008年9月号でBOOKSルーエに我らがBOOKSルーエが登場しているのは御存じでしょうか。

「自在眼鏡」のコーナーで、見開きの7割ぐらいのスペースに、写真入りで紹介されています。タイトルは、「夏百ポップが吉祥寺で連日増殖中!?」。どんな内容かはぜひ『本の雑誌』の記事で読んでいただきたいので、ここには詳細はあえて書きませんが、ルーエの花本氏が『新文化』の連載「ルーエからのエール」の第36回 「夏100と云う魔力2008」の回でも取り上げていますから、こちらもぜひどうぞ。
ずらりとPOPが並ぶさまは壮観なので、ぜひ店頭をのぞきにいってください……と書いて紹介したかったんですが、ちょっと時期を逸してしまったのは残念です。BOOKSルーエのみんなには、ぜひPOPが並んだ様子を証拠写真にとっておいて、ここで紹介してほしいですね。
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空犬です。吉祥寺を愛する人なら見逃せない映画、『グーグーだって猫である』がまもなく公開ですね。こちらにいろいろ書きましたので、よかったらご覧ください。

公開は、9/6(土)から。吉祥寺だと、バウスシアターで観られますよ。
空犬です。改装工事中だったいせや本店が昨日6/4、無事リニューアルオープンしたようですね。いやあ、お待ちしておりましたよう。まだ実際のお店は見ていないんですが、写真を見ると、なんだかずいぶん立派なビルになっていますね。
その本店復活を祝して、リブロ吉祥寺店では、こんなフェアを展開中です。

↑(撮影・リブロ吉祥寺店筒井陽一)
開店のその日にフェア台をセットアップ、これぞ地元書店、すばらしいフットワークです。左側にはいせやの常連だった高田渡さんの映画ポスター&ちくま文庫、そして右側には刊行されたばかりの吉祥寺グルメガイド『吉祥寺食べある記』、そして中央「いせや」とあるパネルの下には同書の「いせや本店」紹介ページが広げてあります。急造だから、なんて話を聞きましたが、いやいや、見事なものですよ。
写真には写ってませんが、近くにはナツヨミ文庫カーニバル、そして枡野さん本もありますから、同店のこの一角はまさに吉祥寺色全面全開、なんだかすばらしすぎるコーナーになっているのです。
吉祥寺好き兼本好きのみなさんは、全員大集合して見ていただきたい、そんな雰囲気になっております。いせや復活を心待ちにしていた吉祥寺を愛するみなさん、ぜひぜひ、リブロ吉祥寺店をのぞいてみてください。もちろん、帰りは、リブロで買った本を片手にいせやで一杯、といきたいですね。
ベレ出版が出している書店向けの通信、「ベレベレ通信」。ベレ出版は語学書中心の版元さんですが、この通信の内容は、自社本の新刊語学書案内の範疇を大いに逸脱していて、書店の棚作りや定番の品揃えなど仕事に直結の役立ち情報から、書店川柳など息抜きまで、実にバラエティに富んだ内容で、語学書の担当者でなくても楽しめそうな中身になっています。ぼくのように書店に出入りする身には参考になる情報も多く、毎号チェックしています。
さて、その「ベレベレ通信」、今月3月号は、書店好きには気になるタイトルです。「書店さん発フリーペーパーは『家で読むPOP』です…の巻」。
紀伊國屋書店本町店で発行している『文芸通信』(『文芸と文庫通信』が正式名だとか)が紹介されています。同店の女性スタッフ2人によるフリーペーパーで、A3サイズの4つ折、片面カラー片面白黒という仕様。正式名にある通り、文芸書と文庫のおすすめ本の紹介が中心の内容とのこと。ベレベレ通信に引用された画像では細部はわかりませんが、デザインにも工夫がこらされているようで、なんだかとても楽しそうな紙面です。
全国チェーンのお店でも、こういう手作り感あふれる独自の情報発信って可能なんですね。実物、見てみたいなあ。空犬通信のほうにも何度か書きましたが、「うーりん新聞」がなくなってしまって以来、書店発のフリペに出会う機会がなく、さびしい思いをしていただけにとっても気になります。Webを見ていたら、こんなところにも、カラー写真で紹介されているのを発見しましたが、残念ながらこちらも写真が小さくて、よく見えない……。うー、みたい、本物が……。
さて、書店発フリペといえば、我らが吉祥寺にもありますので、紹介しておきます。吉っ読参加3店のうち、BOOKSルーエでは、「ルーエの伝言」をほぼ月刊で、弘栄堂書店では「月刊弘栄堂書店」を月刊で発行しています。「ルーエの伝言」は文庫サイズで8頁、「月刊弘栄堂書店」はA5判でページ。どちらも一部ゲストをのぞいて書き手はお店のスタッフ。店頭で無料配布していますから、お店に来られた方は探してみてください。店内で見あたらない、お店に行けないけど読んでみたい、バックナンバーがあれば読みたい……という方は、「ルーエの伝言」についてはBOOKSルーエ花本さんまで、「月刊弘栄堂書店」については弘栄堂書店里見さんまでご一報を。

↑「ルーエの伝言」「月刊弘栄堂書店」、今日時点での最新号です。
空犬です。書店好きとしては、やはり書店でのフェア、それも版元主導のものより書店独自のフェアって気になります。ふだんからそうなんですが、いまちょうど、吉っ読の次のフェアをどうするか、なあんてことを考えていたりするものですから、書店に行くと、どんなフェアをやっているかが、いつも以上によけいに気になってしかたありません。
最近(といっても、ちょっと時間がたっちゃって、1月のこと)見かけたので印象に残ったのは、「出身大学別フェア」と「祝成人、1988年生まれの本」の2つ(そんなのめずらしくないよ、うちでもやってるよ、などと思われる書店関係の方も多いかもしれませんが、まあ、そこは素人の印象なのでご勘弁を)。
「出身大学」のほうは、東大、早稲田、慶応と、有名+一流どころがずらり。おもしろい試みではありますが、書店店頭にまで学歴主義を持ち出さなくても、という気もちょっとします。おもしろい本の書き手がどんな学歴かだなんて関係ないですもんね。清張のように小学校卒、なんて人もいるぐらいだし。
後者のほうが書店フェア的にはおもしろいですね。このご時世に20年も生き残っているなんてすごい! 20年選手の本ってだけで気になるではありませんか。フェア台の商品はメモする時間がなくて、実際に並んでいた商品はわからないのですが、後で調べてみたら、88年生まれの本、こんなリストが見つかりました。
「1988年のベストセラー」。千葉県の
横芝光町立図書館が作成したものです。リストを引用します。
- 1 川津祐介『こんなにヤセていいかしら』(青春出版社)
- 2 村上春樹『ノルウェイの森 上』(講談社)
- 2 村上春樹『ノルウェイの森 下』(講談社)
- 3 シドニィ・シェルダン『ゲームの達人 上』(アカデミー出版)
- 3 シドニィ・シェルダン『ゲームの達人 下』(アカデミー出版)
- 4 池田大作『私の人間学 上』(読売新聞社)
- 4 池田大作『私の人間学 下』(読売新聞社)
- 5 石原まき子『裕さん、抱きしめたい』(主婦と生活社)
- 6 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス 上』(講談社)
- 6 村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス 下』(講談社)
- 7 金子信雄『金子信雄の楽しい夕食』(実業之日本社)
- 8 品川嘉也『頭が突然鋭くなる右脳刺激法』(青春出版社)
- 9 桂三枝『あなたは3日間で巨人軍と別れられる』(青春出版社)
- 10 西村京太郎『十津川警部の挑戦 上』(実業之日本社)
- 10 西村京太郎『十津川警部の挑戦 下』(実業之日本社)
- 11 江川卓『たかが江川されど江川』(新潮社)
- 12 赤川次郎『三毛猫ホームズと愛の花束』(光文社)
- 13 赤川次郎『三毛猫ホームズの騒霊騒動』(光文社)
- 14 胡桃沢耕史『翔んでる警視正1』(大陸書房)
- 14 胡桃沢耕史『翔んでる警視正2』(大陸書房)
- 15 シドニィ・シェルダン『明日があるなら』(アカデミー出版)
- 16 M.ピーターセン『日本人の英語』(岩波書店)
- 17 よしもとばなな『キッチン』(福武書店)
- 18 俵万智『とれたての短歌です。』(野末陳平
- 19 西村京太郎『L特急たざわ殺人事件』(実業之日本社)
- 20 P.チェスターフィールド『わが息子よ、君はどう生きるか』(三笠書房)
なんか、思わず遠い目になってしまいそうなリストです。それもそのはず、1988年……わたくし空犬が大学生のころですよ。出版・書店業界的には、このリストにも登場している春樹・ばなな旋風が吹き荒れたころであり、『少年ジャンプ』の発行部数が500万の大台に乗る前夜であり……そんな時代でしたねえ。ちなみに出版のデータ的なことにふれるならば、1988年は、新刊点数は約38,000点(これは2006年の約8万点の半分ほどの数字です)、書籍+雑誌の実売は金額ベースで前年比+3.7%、そんな年でした。
ちなみに、わたくし、今もそうですが、当時は今以上にベストセラーなんてけっ、って感じ、このような本たちに思いっきり背を向けた読書人生を生きていましたから、80年代後半をリアルタイムで生きながら、春樹もばななも実際に読んだのはずっと後になってからで、このリスト、当時は1冊も読んでませんでした。そんな空犬の、1988年の個人的な1冊はではなんだったかというと、ちゃんと調べたわけではないのであやふやですが、おそらく新潮文庫版『ガープの世界』上下巻だったのではないかと、手元の本の表紙を眺めながらなつかしく思い出したりしているのです。
